装置によって、じわじわと歯を動かし、歯並びのバランスを整えるのが矯正です。
歯並びを治せば、見かけが美しくなるだけでなく、もっと大きなメリットもあります。
歯並びが悪いと、歯を磨いても磨き残しが出やすく、虫歯や歯周病になりやすいのですが、歯並びがきれいになると、日頃の歯の手入れも楽になります。
当然、噛み合わせもよくなるので、噛み合わせの悪さからくる肩こりや頭痛などさまざまな不調もなくなります。
大人からでも矯正医療は可能です。大人の患者さんは上アゴ・下アゴの成長が終了しており、上アゴ・下アゴに対するコントロールが出来てませんので、歯の大きさを小さくしたり、歯の本数を減らして治療を行います。
そして今まで、出っ歯や八重歯などで数本でしか咬めていなかったものを、全部の歯で機能的に咬むことが出来るように整えます。
症状によってもさまざまですが、平均前後にわたって3~4年という長期の治療となります。
その為、初診のカウンセリングが大切なのは言うまでもありません。
歯並びは、子どものころから長い時間をかけて形成されたものですから、それを治すには、やはり一朝一夕にはいかないのです。
将来にわたって健康という大きな財産を手に入れることができると考えれば、数年間のがまんはむしろ短いものといえるかもしれません。
歯を動かしますので、多少の違和感はあります。それは虫歯のような痛みではなく、ものが歯と歯の間に詰まった時の様な感じで、だいたい2~3日で治ります。
その間に温かい塩水でよくうがいをしたり、歯茎をマッサージしたりする事で改善されることが多いです。
お子さんの矯正を考えるのであれば、子どもさんにもしっかり説明して、家族が協力しながら取り組んでいきましょう。ちなみに矯正を始めるなら、10歳までがベスト。歯や上アゴ・下アゴが成長している段階で始めた方がやりやすいといえます。
また矯正の見た目が気になる方には、外からまったく知られずに矯正する舌側矯正などがあります。
歯の裏側にブラケットを取りつけ、ワイヤーでつなげる方法なので、口を開けても人目に触れることはありません。
ただし、その場合、歯磨きを念入りにしましょう。
矯正中の歯磨きは最も大切なので、歯科医院でよくブラッシング指導を受けることが大切です。